任意整理をすると家族や職場にバレる？

こんにちは。司法書士の森野です。

「任意整理しているのを家族や職場にバレたくない」

もし、家族や職場にバレるのなら、任意整理をしたくないと思うでしょう。

そこで、今回は、任意整理をすると家族や職場にバレるのかどうかについて説明していきます。

任意整理は、原則として、将来の利息をカットして、３～５年の分割払いで返済できるように相手方と交渉をする手続きです。

任意整理をすると、業者からの督促や請求がストップするというメリットがあります。

それでは、任意整理をすると家族や職場にバレるということがあるのでしょうか？

任意整理では、裁判所を利用しないで、相手方と交渉をします。

したがって、個人再生や自己破産のようにご家族の給与明細などの書類を提出する必要がありません。

個人再生や自己破産では、ご家族の協力が必要となることがあるのでバレる可能性がありますが、任意整理では、依頼すれば何もしなくていいのでバレる可能性が低いといえます。

また、個人再生や自己破産では、「官報」という国の機関紙に名前や住所が掲載されるので、バレる可能性があります。

しかし、任意整理では、「官報」に掲載されることがないので、ご家族や職場に「官報」からバレるということがありません。

任意整理では、家族や職場にバレる可能性が低いということですが、絶対にバレないということではありません。

それでは、どういった場合にバレてしまうのでしょうか？

任意整理がバレるケースとして、以下のようなことがあります。

1. ご自身名義のクレジットカードや家族カードが使えなくなる
2. 銀行口座が凍結して、預貯金の引き出しができなくなる
3. 家に訴状が届く
4. 弁護士や司法書士からの連絡や郵送物が届く
5. ローンの審査に落ちる

​以下で、詳しく説明していきます。

任意整理をすると、ご自身名義のクレジットカードや家族カードが使えなくなります。

もし、ご自身名義のクレジットカードで生活費を支払っていた場合は、別の支払方法に変更する必要があります。

したがって、今まで生活費をクレジットカードで支払っていたのに、いきなり別の支払方法に変更すると家族にバレる可能性があります。

また、ご自身名義の家族カードについても任意整理をすると、使えなくなるのでバレる可能性があります。

なお、家族カードについては除外すればいいと考えると思いますが、カード会社が更新の時に信用情報から任意整理をしているのを知り、カードが使えなくなる可能性が高いです。

したがって、家族カードについて除外したとしてもバレる可能性があります。

銀行のカードローンについて任意整理をすると、その銀行の預金口座が凍結されて、引き出すことができなくなります。

もし、ご自身以外が預金口座を管理していた場合は、ある日突然、引き出すことができなくなってしまうので、家族にバレる可能性があります。

弁護士や司法書士に依頼すれば、訴訟を起こされないように計画を立てて任意整理を進めてもらえます。

しかし、「費用の積立てが遅れている」「依頼者と連絡がとれない」などの事情で、計画通り進まず、訴訟を起こされることがあります。

そして、訴訟が起こされると裁判所から訴状が、依頼者のご自宅に届きます。

もし、ご家族が、裁判所から書類が届いているのを知るとバレる可能性はあるでしょう。

弁護士や司法書士は、依頼者の代理人として相手方と交渉をしているので、依頼者の意向を無視して手続きを進めることはできません。

したがって、意向確認のために弁護士や司法書士から電話がかかってきます。

この場合、ご自宅の電話番号だと家族にバレる可能性があるので、契約時に携帯番号や電話をかけてほしい時間帯などを伝えるといいでしょう。

また、手続きが終わると和解書などの書類が送られてきます。

もし、ご家族が受け取ると、弁護士事務所や司法書士事務所から書類が届くので、バレる可能性があります。

この場合は、事務所名などは書かずに個人名で送ってもらったり、郵便局留めなどにしてもらうといいでしょう。

任意整理をすると、信用情報機関に事故情報が登録されるので、完済から５年間はローンを組むのが難しくなります。

したがって、住宅や車のローンを組もうとして、審査に落ちると家族に不審に思われてバレる可能性があります。

当事務所では、任意整理のサポートをさせていただいております。

お客様の代理人として、債権者と分割払いの交渉をさせていただきます。

まずは、お気軽にご相談ください。

また、当事務所にお越しになれない方でも出張相談を承っておりますのでご検討ください。